住人ファイル1:とにかく明るいキム(仮)さん〜その1〜

築60年11LDKという木造のおんぼろ一軒家で、

仲間うち4人で始めたシェアハウスで、はや1ヶ月がたったころ。

キム(仮)さんという韓国人が、シェアハウス募集掲示板を通じて、応募してきた。

年齢は40歳。

メールは日本語で、しかも流暢この上ない。しかし、一体何者だ。

ちゃんとした仕事をしているなら、シェアハウスに住む年齢ではないし、

シェアハウスに住む必要にせまられるような、金銭あるいは職業上の理由があるのなら、とても住人として受け入れられない。

僕は、シェアハウスのオーナーとして、セキュリティレベルを5(MAX)に設定して、メールのやりとりをする。

キムさん曰く、基本は韓国にいるが、毎月のように出張でよく福岡に来る事が多いため、出張費を浮かせるべく、シェアハウスの一室を借りたい。とのこと。

ルームメイトのやまけんと相談した所、「いやいや、頻度によっては、安いホテル泊まった方がいいのでは、、、」

やはり、怪しいので、一回会ってみようということになった。

酒でも飲みながら、本音を引き出そうという作戦にでることにした。

僕とやまけんは、キムさんと赤坂のとあるスペインバルで待ち合わせした。